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札幌の交通IC、SAPICAをもっとお得に使う方法

生活
2017.02.02
改札口のICリーダー

札幌にお住まいの皆さん、ICカードはなにを利用していますか?

出張が多い方は全国のJRやほとんどの私鉄で利用が可能なKitacaを、札幌市内での利用が多いという方はSAPICAを利用しているという方が多く、2枚とも持っているという人も少なくありませんね。

そもそもSAPICAとは?

SAPICAでできること

SAPICAは札幌を拠点とする公共交通機関で利用できるICカードです。

利用できる範囲は以下の通りです。

SAPICAが使える公共交通機関

地下鉄 南北線/東西線/東豊線
バス ジェイ・アール
北海道バス
札幌市内全路線
札幌市内を含む郊外路線(小樽、江別、北広島、長沼、南幌方面)
高速バス(小樽)
じょうてつ
札幌市内全路線
北海道中央バス
札幌市内全路線
札幌市内を含む郊外路線(石狩、千歳、江別方面)
札幌近郊の郊外路線(北広島、江別、千歳)
小樽市内全路線および小樽近郊の郊外路線(余市方面)
高速バス(小樽、余市、岩内、積丹、ニセコ、苫小牧、室蘭、岩見沢、三笠、美唄、栗山、夕張、新千歳空港連絡バス、滝川、新十津川、留萌、富良野)
市電 全線

http://www.sapica.jp/about/area.htmlより抜粋。(2017年2月現在)

乗車券の代わりとして

SAPICAに料金をチャージしておけば、その都度、切符を購入しなくても公共交通機関に乗車することができます。

利用方法はとっても簡単。
あらかじめ料金をチャージしておいたSAPICAを改札でかざすだけです。
市バスで利用する時は乗車したときと降りるときにかざせばこちらも料金を計算せずに支払いが完了します。

また、バスや地下鉄の乗り継ぎの際には一定の条件をクリアしていると割引料金が適用されますが、この割引もSAPICAを利用すればわざわざ申し出る必要がないので簡単で便利です。

電子マネーとして

KitacaやSuicaのような他のICカードと同様に、SAPICAも電子マネーとして利用することができます。
利用できるところは札幌市内のコンビニやスーパー、自動販売機などSAPICAマークがついたお店です。

ただ、注意したいのはSAPICAのチャージは利用可能店舗でも行えない場合があるということです。
使いたいときに使いたい金額が入っていなかった!なんてことが内容に残高はいつも確認しておくようにしましょう。

SAPICAにチャージできる最大金額

SAPICAのチャージは1000円単位で最高20000円までチャージすることができます。
バス・市電の車内では残高が10000円以下の場合1000円単位での入金しかできませんし、利用できる紙幣も1000円のみとなっているので注意しましょう。

また、地下鉄構内にある券売機などの機種によっては上限額が違ったり、利用できる紙幣の種類も違います。

SAPICAがおトクな理由

冒頭でもお話しした通り、札幌市民の多くはICカードを2枚持って使い分けています。
Kitacaが全国のJRや私鉄で利用できるのに対して、札幌近辺でしか使えないSAPICAを札幌市民がわざわざ持つのはなぜでしょう。
その理由はなんと言ってもポイントが貯まるからです。
SAPICAのポイント還元率はいつ使っても10%と、かなりの高還元率です。
利用しないなんて本当にもったいないですよ。

ポイントについて

SAPICAで乗車すると、乗車料金の10%がポイントとして還元されます。
つまり、地下鉄1区200円が実質180円で乗れてしまうということなのです。

ポイントといっても還元するのに最低1000ポイントが必要とか、わざわざ機械で申請しなくてはいけないとか、めんどくさいんでしょう?

とお考えの皆さん。
SAPICAは利用できるタイミングになれば、自動的にポイントを還元してくれるので使い忘れでのポイントの失効や、手続きは一切必要ないのです。

さらに、札幌市内のセイコーマートで電子マネーとして利用すると200円につき1ポイント貯まります。
乗車券のポイント率と比べると還元率は0.5%と微々たるものですが、毎日利用するという人にはありがたいですよね。

オートチャージについて

SAPICAにはオートチャージという機能があります。
オートチャージはあらかじめクレジットカードを登録しておくことで、一定金額以下になったら自動的にチャージを行ってくれるというものです。
急いでいるときに限って残高不足、なんて言うのはよくある話。
オートチャージの設定をしておけば残高を気にする必要がなくなるので便利です。

オートチャージの設定額は1000〜5000円(1000円単位)で、オートチャージできる額は1000〜3000円(1000円単位)です。

なお、このサービスは改札利用の時のみ適用されます。
お店等での支払いの際はオートチャージは利用できませんので注意しましょう。

オートチャージはなにがおトク?

オートチャージがおトクな理由も、やはりポイントです。
日々の交通費をクレジットカードで支払うことができるので、クレジットカードのポイントも貯まります。

還元率に関してはご使用のクレジットカードで異なります。

ポイントについてもう少し詳しく

乗車料金の10%が還元されるSAPICAですが、10%ポイント還元=10%offではないということにはお気づきでしょうか。
そうです。
ポイント還元は一般的な割引と異なり、キャッシュバックすることで実際の割引率は見た目の数字よりも低くなってしまっているのです。

ポイント還元の罠の仕組みをSAPICAの料金に合わせて説明します。

ポイント還元の実際の割引率

乗車回数 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
現金で支払った場合 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000 2200
支払い金額(SAPICA利用時) 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800 2000 2000
発生P 20 20 20 20 20 20 20 20 20 20 0
P合計 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 0
次回利用P 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 200

1区(乗車料金200円)で計算
P:ポイント

考察

このように、11回に200円のポイントキャッシュバックが受けられます。
これは実際は2200円支払うところを2000円で乗車できるということですから、割引率を計算すると

2000÷2200=0.9090909…

およそ9%割引かれているということになります。
この値は他の区間で計算してみても同じです。

定期の利用

無記名式のSAPICAは名前や電話番号など個人情報を登録することで記名式SAPICAになります。
無記名式と記名式の最大の違いは紛失時に再発行が可能なこと、そして定期券として利用することができるようになるということです。

ただ、この定期券というのが今回の最大の考察ポイントです。
本当に定期券はおトクなのでしょうか?

SAPICAの定期券は本当におトク?

通勤や通学の際、定期券は利用していますか? 毎日通う所には定期券がおトクだからと、定期券を購入している人が多いと思います。
ただ、SAPICAが利用できる札幌市内の移動に関してはポイントの還元率の高さから、定期券を購入することでかえって損をしてしまう場合があるってご存知でしたか?

以下に地下鉄定期の金額と、何回以上乗ればおトクになるかをまとめてみました。

通勤定期(1か月・3か月)

乗車料金 -9% (1か月) (3か月)
定期料金 >定期料金になる回数 定期料金 >定期料金になる回数
(1か月あたり)
1区 200 182 8800 48.35 24620 45.09
2区 250 228 11000 48.24 29550 43.20
3区 290 264 12760 48.33 34480 43.53
4区 320 291 14080 48.38 38170 43.72
5区 350 319 15400 48.27 41860 43.74
6区 370 337 16280 48.30 44320 43.83

(単位は円。>定期料金となる回数のみ回。)
小数点以下四捨五入。
この数字は理論値で実際利用した場合と多少異なります。

各区間、月数によってばらつきはありますが、1か月の定期の場合、49回以上乗車しないとおトクにはなりません。
また3か月の場合も、おおむね44回以上乗車するとおトクになりません。

通学(大人・1か月)

乗車料金 -9% 定期料金 >定期料金になる回数
1区 200 182 4940 27.14
2区 250 228 5920 25.96
3区 290 264 6910 26.17
4区 320 291 7650 26.28
5区 350 319 8390 26.30
6区 370 337 8890 26.37

(単位は円。>定期料金となる回数のみ回。)
小数点以下四捨五入。
この数字は理論値で実際利用した場合と多少異なります。

通学(大人)定期の場合、おおむね27回以上乗車すると定期券の利用の方がおトクになります。

考察

通学(大人)定期はかなり金額が安いので、10%のポイント還元があっても普通に利用するより定期券を利用した方が良さそうです。
対して、通勤(1か月)定期は通勤の往復2回しか利用しないとなると、25日目からおトクということになります。
週休完全二日制+祝休の会社に勤めている人の年休はおおよそ120日。
月の出勤日数は21日くらいですから、定期券を買わない方がずいぶんおトクですね。
通勤(3か月)定期に関しては非常にきわどい所ですが、正月・GW・お盆・年末と3か月に1度は大型の連休がありますので、3か月(勤務日数62日)の乗車回数合計が124回で計算するとやはり定期券でない方がおトクかな、という印象ですね。

まとめ

今回は地下鉄の定期利用についてのみまとめてみましたが、市電や市バスなどを利用している人も勤務日数や使い方によっては定期券を購入しない方がおトクになる場合があります。
一度ご自分の定期ルートを確認してみてはいかがでしょう。

注意

会社によっては交通費は領収書の提示が必須なこともあるかもしれません。
規約を確認するようにしましょう

今回ご紹介した金額等は理論値です。
実際の乗車状況により、金額が異なる場合があります。

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