名古屋市近郊のトヨタ博物館!どっちが面白いか比較しました
愛知県といえば、市の名前にもなっている「世界のトヨタ」が有名!
名古屋市近郊にはトヨタが誇る二つの博物館があります。
所在地を比較する
トヨタ博物館 | トヨタ産業技術記念館 | |
---|---|---|
住所 | 愛知県長久手市横道41-100 | 愛知県名古屋市西区則武新町4-35 |
名古屋駅からのアクセス | 地下鉄東山線「藤が丘」→ リニモ「芸大通駅」(42分)から徒歩5分 |
名鉄「栄生」(7分)から徒歩3分 |
駐車場 | 400台 | 210台 |
開館時間 | 9:30~17:00 | |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)及び年末年始 |
トヨタ博物館までのアクセス
トヨタ博物館は名古屋市に隣接している長久手市にあります。
博物館の向かいには2005年に行われた万博「愛・地球博」の会場があり、見晴らしのいい広々とした空間です。
電車での移動の場合は地下鉄からリニモに乗り換える必要がありますが、このリニモは2016年現在では唯一国内で運営されているリニアモーターカーの公共交通機関です。
三両だけの短い車体ですが、発車直前の独特のふわっと感が何とも言えない高揚感を味わわせてくれます。
ただ、駅駅間が狭いのでリニモお得意の超高速を体験することはできません。
普通のモノレールくらいの速度にしかならないのは残念です。
トヨタ産業技術記念館までのアクセス
トヨタ産業技術記念館は名古屋市西区にあります。
西区は名古屋駅がある中村区のすぐお隣、しかもトヨタ産業技術記念館はかなり名古屋駅寄りにあるので移動はかなり便利です。
電車で行くのであれば名鉄を利用して、たったの一駅。
「栄生(さこう)」駅で下車して徒歩10分くらいでした。
公式パンフレットには3分とありますが、信号もあるので3分はちょっと辛いですね。
また、栄生駅は改札が二つあり、名古屋駅から乗車した時は後ろ側の改札を出たほうがトヨタ産業技術記念館には近いです。
うっかり前の方で降りた私でしたが10分くらい歩いてたどり着きました。
名鉄名古屋駅は難しい?
名古屋駅の名鉄駅は日本のなかでかなり難易度の高いホームと呼ばれており、電車に慣れている人でも乗り間違える危険があるスポットです。
間違えるのもひとつの体験!と果敢に挑戦するのもいいですが、時間が惜しいというのであれば名駅からなら歩いて訪問したほうがむしろ時間のロスは少ないかもしれません。
タクシーでもおそらくワンメーターですから、自信が持てない方、時間が惜しいという方はぜひタクシーをご利用ください。
開館時間・休館日は同じ
開館時間・休館日はどちらも同じです。
開館時間は17時までと比較的短めです。
せっかく名古屋に来たのであれば両方とも見たい!と思うかもしれませんが、じっくり見ていては朝イチから並んでもタイムオーバーになってしまうことでしょう。
移動にも乗り換えを含めると1時間以上かかるので、どちらかに絞ることをおすすめします。
また、月曜日はどちらの博物館も休館です。
月曜日はココに限らず名古屋市近辺の多くの観光スポットが営業していないので、お気を付けください。
入館料で比較する
トヨタ博物館は1000円
トヨタ産業技術記念館は500円
です。
両方とも回るというのであれば「共通券1200円」がお得です。
この共通券は、当日のみ有効なわけではなく日付が経っても利用することができます。
音声ガイドで比較する
音声ガイドはどちらの博物館も200円。
割引はありません。
トヨタ博物館を観光してみた
トヨタ博物館って、どんな博物館?
長久手にあるトヨタ博物館は、平成元年、トヨタ創立50周年記念に作られた博物館です。
現在は3階建ての本館と新館の2つに建物が分かれており、室内に約160台の自動車が展示されています。
特に目を引くのはチケット購入をしてすぐ右手にあるトヨタで初めて作った乗用車、AA型。
普段は黒い車体が展示されているようですが、観光当日はベージュの車が展示されていました。
こちらのお色は普段、上の階に展示されているもののようで、何らかの理由で黒い車体が展示できない場合に一階で展示されるそうです。
とにかくピカピカで大きな車で、車に全然興味がない私でも思わず写真を撮ってしまいたくなるようなたたずまいでした。
エンブレムの「豊田」もデザインがおしゃれで素敵。
ちなみにこのエンブレムはキーホルダーやらネクタイピンやらになってミュージアムショップで販売されています。
2階は海外の車体を展示
エレベータを上がって2階には海外の古い車体がたくさん展示されています。
上った直後にお出迎えしてくれるのはベンツが作った世界初といわれる自動車のレプリカ。
この時はまだ車体は三輪車で、自動車を改造したものにエンジンを取り付けただけのものだったそうです。
その他にもガソリン自動車第一号や、まだライトが電球ではなくろうそくだったものなど、「クラシックカー」のオンパレード。
私はこの日初めて、自動車はもともと電気自動車からガソリン自動車に移行したということを知りました。
電気自動車の歴史のほうが古いなんて、なんか感激しませんか?
3階は国内の車体を展示
続いて3階は国内の自動車の歴史です。
年代別に分けられており、1980年代(私は1986年生まれです)まで来ると、車道を走っているのを見たことがある!!という車ばっかりだったのが興味深かったです。
車に興味がない私でも懐かしい車に出会えるのはうれしかった。
興味ありありの他のお客さんは「これ乗ってたわ~」「欲しかったわ~」と当時に思いを馳せること必至だったご様子です。
私のおすすめ車体
何度も言うようですが、車に興味がない私ですが今回最も気に入った車は1955年日本で誕生したフジキャビン5A型という自動車でした。
三輪自動車で、ライトは一つだけ。
だらしなく口をあんぐり開けているような顔がめちゃくちゃかわいいと思ったのですが……いかがでしょう?
1つ目巨人のサイクロプスみたいじゃないですか?
え?そんなことない??
トヨタ産業技術記念館を観光してみた
トヨタ産業技術記念館って、どんな博物館?
西区にあるトヨタ産業技術記念館は、トヨタグループ発祥の地でもある旧トヨタ紡織株式会社本社工場跡に作られた博物館です。
最新鋭の設備で作り上げたモダンな作りのトヨタ博物館と比較すると、幾分小汚い暗い建物ですがもともと工場だったのですから仕方がありません。
作りももちろん博物館としてもこちらの方が古いので、文句の付けどころが違うだろうというものです。
なお、珍しい赤レンガの建物ですから古い建物が好きな人にはうれしいスポットですよ。
トヨタ博物館が「車の歴史」を展示しているのに対し、トヨタ産業技術記念館は「モノづくりの大切さ」を伝える博物館です。
フロアはトヨタといえばな「自動車館」とトヨタの元となった豊田織機の「繊維機械館」に分かれており、もともとアパレル製造業で働いていた私は特に繊維機械館に興味が持てました。
繊維機械の実演が面白い
正面玄関から入館してすぐが繊維機械館です。
まずはエントランスロビーにて、環状織機がお出迎え。
この織機、かなり大きなものでぐるぐると下部が回転しながら布を織りあげていきます。
1日に4回、5分だけですが実際に動く時間もあるので、ぜひ動いているところを見てみてください!
なお、この織機までは無料で見ることができます。
博物館というとただただ展示してあるだけのことが多いですが、トヨタ産業技術記念館では環状織機のように随時実演を行っているものも多いです。
小さい機械はどのように動くか実演とともに解説してもらえます。
綿が糸になるまでを展示するコーナーでは実際の綿を触ることもできますし、金属加工のコーナーでは運が良ければ実際に作ったものをプレゼントしてもらうこともあります。
子供向けに無料体験コーナーもあります
また、中学生以下の人で土日祝限定ですが「わくわく体験コーナー」では車の模型を組み立てたり、ストラップを作ったりすることができます。
記念にぜひ大人も体験させていただけるとありがたいのですが……、いまのところそういう予定はないようです。
何かを体験したい!というのであれば、トヨタ博物館よりも断然トヨタ産業技術記念館がおすすめですね。
音声ガイドで比較する
トヨタ博物館・トヨタ産業技術記念館ともに言語は「日本語・英語・韓国語・中国語」に対応しています。
貸し出しのお値段も1回200円と同額です。
が、トヨタ博物館は2人で聴ける機械を導入しているのに対し、トヨタ産業技術記念館は1人用のものしか用意されていません。
2人で利用するのであればトヨタ博物館のほうがちょっとだけお得ですね。
肝心の内容ですが、トヨタ博物館は「なるほど~!」と思う場面も多かったのですが、トヨタ産業技術記念館はリーフレットに書いてあるようなことを音読しているだけの内容もあり、これなら借りなくてもよかったかな、と感じました。
また、トヨタ産業技術記念館はとにかく実演が多い博物館で、機械音が非常に大きいです。
音声ガイドの声が聞こえない、ガイドの内容に集中できないというような場面がしばしばありました。
それに、トヨタ産業技術記念館ではたくさんのスタッフが実演と解説の案内をしてくれるので、音声ガイドに頼るよりも思い切って実演をお願いしたほうがわかりやすいし、楽しいです。
トヨタ博物館の音声ガイドはおすすめですが、トヨタ産業技術記念館の音声ガイドは借りなくてもいいでしょう。
図書館で比較する
トヨタ博物館にもトヨタ産業技術記念館にも併設の図書館があり、どちらも無料で利用することができます。
ただし、貸し出しサービスやコピーサービスは行っていないので館内での閲覧のみの図書館です。
トヨタ博物館の図書館
トヨタ博物館の図書館は、新館三階にあり自動車関連の資料が数多く閲覧できます。
子供用のスペースも用意されていて、訪問当日は赤ちゃん連れのご夫婦が絵本を楽しんでいらっしゃいました。
マンガも自動車関連に物が多数収蔵されていて、頭文字Dのような私でも知っている自動車マンガから、シティーハンターのような一見自動車とは関係がなさそうなものまで、抜けなく全巻そろっていました。
人も少なく、ゆっくり長居できる雰囲気だったので近かったら通って読破したいところです。
トヨタ産業技術記念館の図書館
トヨタ産業技術記念館の図書館は、自動車館側にある特別展示場の二階にあります。
トヨタ博物館の図書館が自動車関連のもののみの収蔵に対し、トヨタ産業技術記念館の図書館は繊維に関しての資料も多数閲覧することができ、中には生地スワッチを張り付けた特殊な本も展示されていました。
繊維の成り立ちについてだけでなく、ファッション関係の本も多数あります。
名古屋市内でこれだけファッション関係の本が開架でそろっているところは珍しいと思いますから、ぜひ一度訪れていただきたいですね。
カレーで比較する
どちらの博物館も名物カレーがあります。
お土産でレトルトのパックも購入することができるんですけど、ぜひお店で味わいたいですよね!
トヨタ博物館のカレー
ミュージアムレストランAVIEW
値段:1080円
ビーフカレー(辛口)
サラダがついてきて、200円プラスすればドリンクもついてきます。
大盛りもできますが、女性には普通盛でも多いくらいでした。
肝心のお味は、辛口といっても全然辛すぎません。
メニュー写真に偽りなくたくさんのスジ肉が入っていて、かなりおいしいカレーです。
ただ、金属の入れ物に入っていたからか?冷めるのが早かった気がします。
トヨタ産業技術記念館のカレー
ミュージアムカフェ
値段:820円
記念館プレミアムカレー
サラダがついてきて、こちらは150円プラスすればドリンクもついてきます。
カレーライスはいろいろな種類がありますが、プレミアムカレーは一番高価なカレーです。
といってもトヨタ博物館のレストランよりは安いのですが……。
公式サイトの写真はかなり小奇麗に撮影されていますが、実際はかなり照明が暗く決してきれいな場所ではありません。
量はトヨタ博物館のものと同じくらいでしたが、お味はかなりこちらの方が辛い!
そんなに辛いものが得意ではないからかもしれませんが、食べたそばからぴりぴり辛くて、途中で食べるのやめようかな……と思ったほどです。
スパイシーなものがお好きな方は、断然こちらがおすすめですね。
ミュージアムショップで比較する
ミュージアムショップには自動車のプラモデルやネクタイピンなど、いわゆるミュージアムショップで販売しているものが多く販売されています。
AA型のエンブレムモチーフのアイテムもこちらで購入することができますよ!
が、やはり売上№1はレストランでも一押しのカレーのレトルトパックです。
レストランではビーフカレー(甘口・辛口)・チキンカレー・野菜カレーの4種類でしたが、お土産カレーはこの他にマメカレーとポークカレーが加わります。
セットでの販売もあるので、おもたせにもどうぞ。
その他にもゴーフルやサブレなど、いわゆる「行ってきました」系のお菓子もあります。
トヨタ博物館とトヨタ産業技術記念館では購入できるものに少しだけ違いがあります。
トヨタ博物館ではプラモデルやトミカなどがたくさん販売されていましたが、トヨタ産業技術記念館では車関係は控えめで名古屋のゆるキャラグッズや繊維にまつわるものの販売が多いようです。
また、トヨタ産業技術記念館でのみ「プレミアムカレー」が販売されていいます。
このカレーはトヨタ博物館ではレストランでも食べることができないものなので、まさにトヨタ産業技術記念館限定のお土産といえるでしょう。
コインロッカーで比較する
旅先での美術館・博物館訪問に欠かせないのはコインロッカーですよね。
トヨタ博物館にもトヨタ産業技術記念館にももちろんコインロッカーはあります。
どちらも100円を入れて鍵をかけるタイプで、100円は荷物を取り出す時に返却されます。
両替が必要な場合は両替機か、フロントの人に言えば両替してもらえるようです。
トヨタ博物館のコインロッカー
全38戸。
本館のロビー右手側にあります。
大きいサイズもありますが、トランクが入るほど大きくはありません。
でも、利用者は少なそうなのでいざとなればロビーの方と相談して荷物を分けて入れてもいいのではないかなと思います。
トヨタ産業技術記念館のコインロッカー
数えただけでも92戸。
地図で確認するともう少しあったようです。
一番わかりやすい場所は正面入り口を入ってからチケット売り場を通り越したすぐ右手、ここに24戸のコインロッカーがあります。
続いては環状織機があるエントランスロビー左手のレストラン近く、ここには68戸のコインロッカーがあります。
また、何戸あったかは確認できませんでしたが、図書館隣のエレベーター付近にもコインロッカーがあるようです。
チケット売り場とレストラン近くのコインロッカーはともに大きいサイズのものも用意されており、数も充分だったので荷物が多くても安心でした。
周辺施設で比較
せっかくここまで来たのであれば、近くの施設も一緒に訪れてみましょう。
周辺に公園が多いトヨタ博物館
トヨタ博物館の近くには長久手古戦場跡や愛・地球博記念公園があります。
長久手古戦場跡は、はっきり言ってほとんど何もありませんが無料で入れる資料館の中には小牧長久手の戦いがなぜ起こったかなどの説明が展示されています。
かなりの歴史ファンでなければ楽しいとは思えないスポットだとは思いますが、ちょっと時間が余ったというのであれば訪れてみてもいいかもしれません。
愛・地球博記念公園は愛知で行われた万博跡地に作られた公園です。
万博の記録やジブリ映画となりのトトロに出てくる一家が暮す家をモデルとした「サツキとメイの家」などが展示されています。
なお、サツキとメイの家は現在も抽選制なので、中まで観光するつもりであれば事前に整理券を手に入れておく必要がありますが、少し離れたところから外観だけ、というのであればいつ訪問しても見ることができます。
世界のノリタケが運営するノリタケの森
トヨタ産業技術記念館の近くにはノリタケの森があります。
ノリタケといえば世界に誇る日本の陶磁器メーカーで、トヨタ産業技術記念館同様、赤レンガ造りの建物を見ながら庭を散策できたり、明治時代に作られた豪華な陶磁器を鑑賞できるスペースや絵付けを体験できるところもあります。
もちろん、ノリタケの食器を購入することもできますので、トヨタ産業技術記念館に来館した際はぜひ併せて見ておきたいですね。
まとめ
では、最後にどちらがおすすめか?と聞かれたら……。
かなり難しい質問ですが、私はトヨタ博物館のほうをおすすめします。
カレーもトヨタ博物館のほうがおいしかったし、ゆっくりじっくり見るという点ではトヨタ博物館のほうが静かでよかったです。
もちろん、トヨタ産業技術記念館がつまらなかったおいうわけではありません。
特に、お子さんもつれてというのであればトヨタ産業技術記念館のほうが楽しいと思います。
今回の比較では説明しませんでしたが、トヨタ産業技術記念館には「テクノランド」という繊維機械や自動車に関係した遊具で遊べるコーナーがあります。
実はこのテクノランド、いつも子供たちでにぎわっていて土日祝は多少待ち時間が生じることがあるほどの人気スポットです。
テクノランドを利用するのであれば、チケットを購入したらまっすぐテクノランドの方に進み、事前に入場予約をしておくといいでしょう。